研究課題
平成30年度は、平成28年度以降に得た情報――すなわち、先行研究、収集した史料や映像作品、米国西海岸各地で実施したインタビューや現場観察記録――を整理・分析し、学会および専門誌で発表することに専念した。また、この一連の作業を経て不足していた情報を、研究代表者と研究分担者それぞれが国内および米国での短期間の現地調査等によって追加収集した。30年度における各自の主な研究成果は、以下のとおりである。研究代表者――①平成28年と29年にサンフランシスコやシアトルの図書館等で収集した資料のうち、電話帳広告を中心に分析を試みることで、米国社会におけるアジア武術の伝播と流行の推移、およびその総称の変化の軌跡を明らかにした論文を論集The Martial Arts Studies Readerで発表し、②武術研究の学術誌 Martial Arts Studies のゲストエディター(共編者)として、同誌2018年夏発行の第6号特集“New Research on Japanese Martial Arts”を編集(特集号のためのイントロダクションの執筆、論文の査読、翻訳、校正等を含む)した。研究分担者――①戦後の米国における日本の武道に対する規制の実態を平成28年と29年に収集したCIA資料等によって把握し、政策戦後占領期の日本で実施されたGHQの武道政策と比較検討した。それらの成果を用いた報告を11月にベルギーのゲント大学で開催されたThe Annual Conference of the Martial Arts Section of the German Society of Sport Science で行った。②昨年5月に英国のバースで開催された国際研究集会で報告したものを当日の議論をふめて加筆修正し、Martial Arts Studies の上記の特集号の論文として発表した。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
Martial Arts Studies Journal
巻: 6 ページ: 6-9
10.18573/mas.69
Paul Bowman, ed., The Martial Arts Studies Reader (Rowman & Littlefield)
巻: 無(論集) ページ: 57-72
ISBN: 978-1-78660-549-8
巻: 6 ページ: 11-27
10.18573/mas.66