大人は、乳児に話しかける時、育児語、つまり、乳児に話しかける時だけに使用する独特な語彙を用いる。育児語としては、擬音語(犬に対する”ワンワン”など)、単語音の繰り返し(靴に対する”クック”)などがよく使われる。 本研究では横断的研究と縦断的研究を行い、母親の育児語使用が、子どもの発達にともない、どのように変化するのか、また、それは、子どもの言語発達にどのような影響を及ぼしているかを検討した。結果、母親の育児語使用は、子どもが1歳になったあと増え、2歳の誕生日までには減ること、また、このような育児語使用は、子どもの24か月時点での語彙にマイナスの影響は与えていないことが明らかになった。
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