研究授業に焦点を当て、授業の全体像が残っている板書について、授業直後に「今日の授業で重要な箇所はどこか」を指し示してもらう方法で授業評価を行うことを試みた。だが児童からデータを収集することが困難であり、教師に限定してデータを収集する方法をとった。 その結果、「まとめ」を重視する傾向が見出され、「まとめ」が児童の言葉で書かれていると「重要」とする教師が多いことが判明した。一方、「練り上げ」場面が重要と指摘する教師もおり、明確なパターンは見出せなかった。板書記述を「内容」か「過程」かで区別して分析する方法を試み、「過程」に関する記述が殆どないことが判明し、授業評価への新しい手がかりが得られた。
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