負の宇宙項をもつ球対称(1次元)重力方程式の解が乱流になることが数値的に示されている。この乱流解は大域的な保存量の存在下で、あるスケーリング則に従って自発的に小さいスケールの構造を加速的に形成して有限時間で無限小の構造をつくる(特異性形成)と考えられている。 この乱流解および特異性を、我々の身の回りにある流体が従うナビエ・ストークス方程式から得られる乱流の解析手法を用いて研究した。特に、保存量の乱流特有の非線形分配の描像(エネルギーカスケード描像)を応用して解析したところ、スケーリング則の指数を説明するには至らなかったが、小スケールの構造形成がこの描像で記述できることがわかった。
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