本研究では、巨視的物体の量子力学的性質を解き明かすことを目的とし、小型の光-機械結合を実現してその変動を精密計測することを目指していた。研究の結果、長さ15mm程度の棒状鏡をねじれ振り子として懸架した小型振動子を用いて、光-機械結合系の実現に成功した。棒状鏡の両端でそれぞれファブリ・ペロー光共振器を構成して、それを安定な制御状態に保った。さらにそれらの差動変動を観測することで、振動子の回転変動スペクトルを測定した。熱雑音や光量子雑音という原理的雑音には2桁程度及ばない測定結果であったが、このような小型な系で光-機械結合系を実現するという重要な結果を得ることができた。
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