研究課題
挑戦的萌芽研究
キラルな分子が集合することで現れる超分子キラリティを、光異性化による分子の形状変化を利用して制御することに成功した。超分子キラリティは分子の核形成の機構に敏感に応答することを実験的に実証した。核形成の機構は、温度などの与勾配のある刺激によって分子の集合を制御するよりも、光異性化のように分子レベルでの構造を外部刺激により制御した方がより緻密に制御できることが明らかになった。
超分子化学
分子が片方にねじれて集合することで生み出されるキラリティー(超分子キラリティー)は、情報記録や表示デバイスまで、幅広い応用が期待される光学現象である。また、地球上のホモキラリティーの謎を解く一つの鍵でもある。本研究では、このキラリティーを光と分子の相互作用を駆使して自在に反転させることに成功した。またそのメカニズムの解明にも成功したため、今後様々な機能性分子を用いて超分子キラリティを反転させることができ、全く新しい情報記録や表示デバイス技術の誕生が期待される。