材料開発研究分野では、低温高圧流体を用いる化学反応をターゲットにした製膜技術、特に溶液化学的な製膜手法としてのコンビナトリアル技術は存在しなかった。したがって、本研究成果を足掛かりに製膜技術に種々の工夫・改良を加えれば、酸化物薄膜にとどまらない広義な意味で化学合成全般に応用できる基盤技術になると考えている。 一方、基礎物性研究的な製かも、試料の局所領域磁性を操作することで試料全体のマクロ磁性を制御できることを見出した点が興味深い。また、本研究で見出したいくつかのセレンディピティ的な発見も、基礎学術的分野では、新たな機能性材料の創製に資する有意義な研究シーズであると考えている。
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