種々の方法により調製したY2O3触媒のNO直接分活性はメタン転化率とよく相関したが、C2(エタン/エチレン)収率との相関性は得られなかった。これは結晶構造やBET比表面積以外の目に見えない表面特性の違いによるものと推定された。そこで、NO直接分解に効果的なBa添加Y2O3触媒について詳細な検討を行ったところ、NO分解活性とC2収率に良好な相関性が得られ、両反応の活性点構造の類似性が明らかになった。触媒キャラクタリゼーションより、Ba2+イオンがY2O3格子中のY3+と置換することにより電子供給サイトが創成され、O2活性化能が向上することにより触媒特性が向上したものと推察された。
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