材料特性,境界条件などが正確に分からない状況では,パラメータの不確かさを確率として表現した確率モデルを用いることが手法の1つとして考えられる.確率モデルを効率よく解くための手法としてスペクトル確率有限要素法(Intrusive SSFEM)があるが,確率弾塑性問題への適用はまだ発展途上である.2006年に有限変形確率弾塑性問題を扱った研究がAcharjee,Zabaras氏により発表されたが,確率的な変動を伴う中でのリターンマッピング法など,肝心となる箇所ついては明確にされておらず後追いが難しい状況であった.本研究は,有限変形確率弾塑性問題を扱いながら,応力の更新方法にも切り込んでいる.
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