β-C3N4はダイヤモンドより硬い物質と期待されているが、未だ合成例はない。そこで、ソリューションプラズマ(SP)プロセスを用いてβ-C3N4の合成を試みた。生成物はSEM観察から数十ミクロンの中空六角柱の構造であり、XRD分析より分子性結晶であった。シート抵抗は絶縁物相当である。このことは、原料分子のsp3構造の存在を示唆している。等温吸着線はIII型を示した。これは、マイクロポアへのガス吸着である。窒素含有が多いためガスとの相互作用も大きい。比表面積はカーボンより二桁低い。最終的に、目的物質は得られなかったが、分子レベルでβ-C3N4の骨格を持つ高分子材料を得た。
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