液体と液体あるいは気体の界面に付着できる微粒子は、液体と液体/気体の混合状態を強く安定化する。この混合状態はピッカリングエマルション(PE)と呼ばれ、自然界から工業材料に至るまで構造形成において重要な役割を果たしている。我々は正三-正六角形までの正多面体形状の板状微粒子に両親媒性を付与し、これらが液滴表面を最密的に被覆したPEを実現することに初めて成功した。このPEには粒子形状に依存した幾何学的特徴が強く反映され、特徴的な平面充填構造や正多面体構造が現れた。即ち、粒子形状がPEの自己組織化構造に及ぼす支配的な影響を解明し、PEのより深い理解と高度な制御への道を拓いた。
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