イルカのリソースは限られるため、まずイルカ繊維芽細胞の不死化を行った。腹びれイルカ初代線維芽細胞にSV40T・hTERTを導入したところ不死化し、細胞株を樹立できた。それらを用いてヒトリプログラミング因子Oct3/4、Sox2、L-Myc、Klf4、Lin28遺伝子を導入したところ、コロニー状の細胞集団が観察された。AP染色により染色が確認できコロニーは脱分化状態であることが示唆された。次に正常イルカ線維芽細胞を用いてiPS化を試みた。しかし用いた線維芽細胞は増殖が悪くiPS化は成功しなかった。今後新たな線維芽細胞を得て再度試みる。また鯨類由来リプログラミング因子のクローニングも進めている。
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