哺乳類が一度に排卵する卵子の数は種によって厳密なコントロールがなされているが、その制御機構は解明されていない。本研究では排卵数を支配的に制御する卵巣内因子を探索するため、ウシ卵巣の顆粒層細胞を用いたトランスクリプトーム解析(RNA-seq)を実施した。その結果、最も大きく排卵まで至る「主席卵胞」と、二番目に大きく排卵されない「次席卵胞」の顆粒層細胞で発現量に差がある500以上の遺伝子を得た。このうち3個を「排卵数決定候補因子」として詳細な組織学的解析を行い、RNA-seqと同様の結果となることを確認した。
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