• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

マスト細胞放出亜鉛の創傷治癒における役割解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K15152
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 環境・衛生系薬学
研究機関鈴鹿医療科学大学

研究代表者

西田 圭吾  鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 准教授 (80360618)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード亜鉛 / 皮膚創傷治癒 / マスト細胞 / 亜鉛トランスポーター / サイトカイン
研究成果の概要

マスト細胞の顆粒中には亜鉛が豊富に含まれていることが報告されており、脱顆粒に伴って細胞外に放出されることが知られている。しかし、その役割とメカニズムについては明らかにされていなかった。そこで、マスト細胞顆粒中へ亜鉛を取り込む機構、そして細胞外に放出された亜鉛の役割解明を目的とした。
本研究においてマスト細胞における顆粒内への亜鉛取り込みに関与している分子として亜鉛トランスポーターZnT2の同定に成功した。ZnT2欠損マスト細胞では刺激依存的な放出亜鉛が観察されず、またZnT2KOマウスでは皮膚創傷治癒の遅延が生じた。
以上、本研究によりマスト細胞から放出される亜鉛の生理的意義を初めて示した。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

亜鉛補充療法が有効な疾患がいくつか知られている。例えば、長期入院患者や在宅で介護を受けている老人においてばしば観察される褥瘡などである。しかしながら、皮膚における創傷治癒において、亜鉛の作用機序に関しては十分に理解されていないのが現状である。今回の研究結果より、マスト細胞からの放出亜鉛が皮膚創傷治癒の炎症相を制御している可能性を示した。以上の知見は、亜鉛を用いた効率の良い治療法の開発や入院患者で問題となっている褥瘡の予防・治療に役立つ可能性が示された。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi