研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究にて、ミエリン形成不全を示すjimpyマウスの変異アリールをC57BL/6マウスに戻し交配をおこない、B6:jimpyマウスを作成した。また、免疫系細胞を検出する抗体マーカーによる染色条件の検討および各種サイトカインなどを単離するin situプローブを作成し、様々な変異マウスの炎症について組織学的に解析できるようにした。jimpyマウスと翻訳開始因子の変異マウスとの交配により二重変異マウスを作成すると症状が悪化することがわかった。オリゴデンドロサイト系譜の新規病態として、dystonia musculorumマウスにおいて、オリゴデンドロサイト前駆細胞の増殖低下を見出した。
神経化学
本研究で、グリア細胞に異常を示すjimpyマウスなどの遺伝子変異マウスを用いて、その神経病態を炎症反応を含めて明らかになった。さらに、脳内の炎症を制御することにより、神経症状および全身状態がどのように変化するかについて解析をおこない、ミエリン形成不全などグリア異常症の病態を明らかにするとともに、その治療戦略の基盤となる知見を得られた。