癌幹細胞集団ではNanogの高発現とICAM-1の発現低下が認められた。癌細胞ではNanogによってICAM-1の発現が低下し、NK細胞感受性が低下した。Nanog強発現の癌細胞やNanog shRNA導入癌細胞をSCIDマウスに移植して腫瘍形成させた実験では、Nanogの発現がICAM-1の発現低下を誘導しNK細胞の感受性低下により腫瘍形成が促進された。NanogのChIP-seqにより、ICAM-1 promoterのNanog結合部位へのヒストンアセチル化酵素のp300の結合がNanogによって阻害された。前立腺癌の臨床サンプルではNanogとICAM-1の発現の逆相関が見出された。
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