研究課題/領域番号 |
16K15251
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古川 徹 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30282122)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 膵臓がん / ゲノム編集 / CRISPR-Cas9 / KRAS |
研究実績の概要 |
本研究ではCRISPR-Cas9によるゲノム編集を体細胞性に応用し、癌における遺伝子異常を根本的に修復する新たな癌治療法開発に挑戦する。CRISPR-Cas9法による変異特異的遺伝子ノックアウトおよび遺伝子変異部位修復により、異常活性化癌遺伝子の特異的破壊、正常遺伝子との入れ替えを行い、癌における遺伝子異常を根本的に修復する、これまでに無い極めて画期的な癌治療の実現につなげる。前年度までに標的とするKRAS遺伝子コドン12の種々の変異パターンに対応したpCas-Guideプラスミドベクターを構築してリポフェクション法で膵癌細胞にトランスフェクションし、その表現型を解析したところ、配列特異的に種々の程度の増殖抑制効果を認めたため、より高効率で、かつ、導入量の調整がしやすく、また、一過性発現でホストのゲノムへのインテグレーションを起こさないアデノウィルスベクターによるゲノム編集治療実験を行うべく、当初計画に沿って、構築したKRAS遺伝子変異特異的pCas-GuideプラスミドベクターからKRAS遺伝子コドン12の種々の変異パターンに対応したガイドRNA発現システム及びCas9コーデング領域を切り出し、アデノウィルスコスミドベクターにインフュージョン法によりクローニングして、サンガーシーケンスにより正しくクローニングされていることを確認することで、アデノウィルスの骨格となる、KRAS遺伝子コドン12の種々の変異パターンに対応したガイドRNA発現システム及びCas9コーデング領域をもつコスミドベクターの構築を終了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画に沿って、アデノウィルスベクターの構築に従事した。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画に沿ってアデノウィルスベクターによるゲノム編集治療実験を施行し、研究の取りまとめを行う。
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