本研究は、科学的根拠に基づいた応急処置の実践(Evidence based Practice)が学校で普及されるために、応急処置の実践内容、その実践の教育的影響、科学的根拠に基づいた実践が普及するための様々な要因を多角的に検討した。その結果、学校で行われる応急処置方法は、その処置を受けたり見たりする子どものみならず、さらにその子どもたちへと世代を超えて引き継がれていくことが明らかになった。そのため、学校での処置が科学的根拠に基づいた方法になるよう、教員養成における応急処置教育、衛生材料等の適切な配備と使用方法に関する教育、および健康情報リテラシーの獲得が重要であることが示唆された。
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