診察室で利用可能な身体的フレイル判定方法を開発した。握力低下と開眼片足立ち時間の短縮を組み合わせた簡易指標は、認知機能、呼吸機能、筋肉量、重心動揺、動脈硬化指数など様々な身体的、精神・心理的フレイル要因と関連していた。さらに、軽度認知機能低下(MCI)をスクリーニングするツールとしても有用であることを見出した。肺活量、重心動揺、動脈スティフネスを加えることで、さらにMCIの診断率を上げることができた。研究結果から、身体的フレイル、精神・心理的フレイル、社会的フレイルには、動脈スティフネスの亢進を共通因子として互いに関連すると考えられる。
|