研究課題
挑戦的萌芽研究
骨髄由来間葉系幹細胞はラミニン(LM)511に対して強い接着活性および増殖活性を示した。急性心筋梗塞モデルラットの病変部にLM511を移植したところ、経時的に間葉系幹細胞と思われる細胞、血管内皮細胞、および血管新生関連サイトカインがコントロール群に比して顕著に増加した。組織の線維化および心機能においてもLM511移植群ではコントロール群に比して、有意な改善が認められた。これらの結果により、急性心筋梗塞モデルへのLM511移植は、幹細胞の接着を促進し、病変部での血管新生に影響を与え、組織線維化および機能の改善に寄与する可能性を示唆した。これは、心不全治療における新しい可能性を見出すものであった。
心臓血管外科