研究課題/領域番号 |
16K15961
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
林 一美 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (30279905)
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研究分担者 |
山崎 智可 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (80601666)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 地域包括ケアシステム / 診療所看護 / プライマリ・ケア / 質指標 / 高度実践看護師 |
研究実績の概要 |
本研究は、地域包括ケアシステムにおける診療所看護のプライマリ・ケアに関する質指標の構築と実践適用可能性の検討を目的としている。 2017年計画は、前年度に国内の文献検討をもとに明らかにした「診療所看護の看護実践」に関する要素に関して修正・洗練して、より実際的かつ詳細の明確化を図ることであった。そこで、全国の診療所で勤務する高度実践看護師に対し、その看護の実際を参加観察し、内容に関する聞き取り調査依頼をおこなった。方法は、日本看護協会HP公開の専門看護師登録一覧から、所属施設を「クリニック」「診療所」「医院」により抽出した専門看護師(CNS)全数26名に対し調査依頼を行い、趣旨に同意して承諾が得られた5名に対し調査を行った。 結果は、「診療所看護の看護実践」として、1)診療所看護の基本姿勢:27項目、2)地域の風土・文化・住民の健康課題を踏まえた看護:12項目、3)診療所管理:24項目、4)診察に関する看護技術:6項目、5)家族支援:16項目、6)訪問に関する看護技術:2項目、7)緊急時対応の看護技術:1項目、8)医療・福祉・教育機関(専門職)との連携:27項目、9)看取りの看護技術:1項目、の看護実践項目が抽出された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初計画では、診療所看護のエキスパートと研究者の検討会議(以下エキスパートパネルという)による質指標案の修正・洗練する計画であった。2017年調査では、診療所看護の看護実践の質指標項目の明確化を図るために、2016年に診療所看護の看護実践内容に関する国内の文献検討をもとに明らかにした10要素の「診療所看護の看護実践」項目に関する看護実践内容や、項目に加減すべき診療所看護を明らかにすることを目的に、調査趣旨に同意した高度実践看護師(CNS)に対して聞き取り調査をおこなった。しかし対象人数が少数しか確保できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度は「診療所看護の看護実践」項目に関する看護実践内容や、項目に加減すべき診療所看護を明らかにするための対象人数を増やす必要がある。2017年と同様な聞き取り調査を継続して対象基準を「全国の認定看護師」に拡大して行う。聞き取り調査後には、調査を基に「診療所看護に関する項目」を抽出し、質問紙作成をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
(次年度使用額が生じた理由) 当初予定より調査対象が少数であったため、フィールド調査のための旅費が想定外に少額であった。また当初計画では、ノートパソコンを購入予定であった。しかし、購入希望したノートパソコンの在庫がなく、購入できなかった。 (使用計画) 平成30年度は、聞き取り調査後に質問紙調査にとりかかる予定である。そのため、当初計画である調査のための旅費支出やノートパソコンを購入予定である。
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