本研究成果は、経験と試行錯誤が頼りであった交差型システムの設計に、数理的な背景を見出したことである。数理的な背景とは、具体的には、ゲーム意味論と組合せ論である。ゲーム意味論は多くの研究があるものの、成果を理解し利用できる研究者の数が少ないという問題があったが、本研究成果によってゲーム意味論の知見を交差型システムの形で幅広い研究者に理解できる形で提供できる道が拓けた。また組合せ論との関わりを示したことで、交差型システムに新しい見方を提供し、例えば母関数などといった組合せ論の概念を交差型システムについて考えることを可能にした。
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