本研究は、ヒトの妊娠初期から出産時までの母親の環境要因と胎児組織としての臍帯のメチル化変動の関係、ならびに関係する児の健康影響を評価する試みである。本解析は約100名の被検者に対して、出生時の児の頭囲の低値と関係し得る、臍帯のH19遺伝子におけるdifferentially methylated region (H19-DMR) のメチル化状態、さらにH19-DMRのメチル化に影響をおよぼし得る妊娠初期の母体のカロリー摂取量を評価した。さらに妊娠中低栄養と児組織メチル化の関係を解析するための、妊娠中低栄養誘導のモデルマウスを作成、複数の臓器を採取し、保存するに至った。
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