研究成果の概要 |
母マウスの高脂肪食(HF食)による食餌誘導性肥満(DIO)が出生仔に及ぼす影響を検討した。仔マウス若齢期において、体重は有意に高値、老齢期では逆に有意に低値であった。さらに、加齢によると考えられる体重減少が早期に生じた。免疫機能は、脾臓細胞中の加齢関連T細胞比率が有意に増加、NKT細胞比率は低下した。一方で、抗原特異的抗体価(抗OVA-IgG, IgE)への影響は観察されなかった。また仔マウスにもHF食を摂取させることにより、脂肪肝炎(炎症細胞浸潤、線維化)が高度に生じた。以上の結果より、母マウスのDIOは仔マウス老齢期における免疫機能の加齢変化を促進し、仔の炎症病態に影響することが示された。
|