研究課題/領域番号 |
16K16483
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤井 進也 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 准教授 (40773817)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 音楽神経科学 / 音楽 / リズム / 個人差 / 知覚 / 生成 / HBAT / iOS |
研究成果の概要 |
リズム知覚生成の個人差に関する音楽神経科学研究を実施した。iOS版ハーバード式ビート評価テスト(HBAT)の開発と信頼性評価を行い、リズム知覚生成の個人差をiPhoneやiPadで簡便に客観評価できる手法を開発した。核磁気共鳴画像法(MRI)・赤外線スペクトロスコピー(NIRS)による脳機能構造評価を実施し、HBATで評価したリズム知覚の個人差に小脳灰白質構造の個人差が関連していること、HBATでテンポ変化知覚を行う際、運動前野、補足運動野の脳活動が増大していることを明らかにした。さらにリズム知覚生成の国際文化比較を行い、日本人のリズム知覚生成の特徴を明らかにした。
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自由記述の分野 |
音楽神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音のリズムを聴き取る能力や身体をリズミカルに動かしリズム音を生成する能力(リズム知覚生成能力)には大きな個人差がある。本研究の学術的・社会的意義は、客観的かつ簡便に音楽リズムの知覚生成能力を評価できる方法を開発した点である。本研究で開発したiOS版HBATを用いれば、いわゆる「リズム感」をスマホやタブレットを用いて客観的・定量的に評価でき、教育や臨床など様々な場に応用できると考えられる。リズム知覚生成能力の個人差に関わる脳機能構造・文化差を明らかにした本研究の成果は、ヒトの脳内における時間情報処理の基礎的メカニズムや、ヒトの音楽性の脳内起源の一端を解き明かした点で、学術的的意義があると考える。
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