研究成果の概要 |
本研究では,創作ダンスの授業で「即興表現」を指導する際に発揮する「動きをみる力」を明らかにすることを目的とした。熟練指導者の特徴から「ひと流れの動き」の検討と動きを引き出すための指導の重点,授業実践記録から「即興表現」「ひと流れの動き」の解釈,視線の計測からダンス経験差による動きの着眼点の相違を明らかにした。 「動きをみる力」は,「ひと流れの動き」にするための指導と評価の力と換言できる。質感・変化・連続性を重点に指導/評価するが,その際の具体的な動きをみる視点として,空間・リズム・体が挙げられ,さらに学習者の身体の末端と体幹部に着目することで極限的な体の使い方を促すことができることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
探求型の運動学習である創作ダンスは,技能の到達目標が一定ではないという特性から,他の運動領域に比べて指導が難しいことが指摘されている。また,ダンス必修化以降,ダンス指導に不安を感じている教員が少なくない。そのため,指導と評価の視点を明らかした本研究の成果は,創作ダンスの技能評価を容易にするとともに,教員の授業実践への一助になることが想定され,その点において社会的意義がある。 さらに,明らかになった理論を活かした教育実践に繋げるためにも,研究の成果を現職教員に広く伝達する必要がある。これを見越して行う本研究は,学術的にも意義があると考える。
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