本研究の学術的意義や社会的意義は,大学体育授業を大学が求める「学士力」だけでなく,国が求める「社会人基礎力」の向上や「スポーツ実施の推進」の観点から介入をしている点にある.また,介入後すぐの効果ではなく,1年半後の持続効果を測定する点にも特色があると言える. 結果として,大学体育が介入授業を通して,「人間としての基本的な資質・能力」,「前に踏み出す力」,「チームで働く力」,「運動行動ステージ」,「意思決定バランス(恩恵)」に好影響を及ぼすことが示唆された.これは,学生が社会から求められる能力の向上につながるため,学生自身にとっても社会にとっても有益な研究である.
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