本研究の目的は、ソ連崩壊後のキルギス共和国におけるコード・スイッチング(以下CS とする)の実態を明らかにすることである。主にキルギス共和国の首都において、キルギス語とロシア語のCS 現象が頻繁に観察されることは、国内外の研究者及び現地メディア、また一般の人々によってもある種の社会現象として指摘されてきたが、これまでその実態は、事実上、学術的に解明されてこなかった。そこで本研究では、キルギス共和国首都ビシュケク市におけるキルギス語とロシア語のCS の実態を、談話データの分析、参与観察等の方法を駆使して多角的な視点から検討し、その特徴、類型、機能等を実証的に明らかにした。
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