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2018 年度 実施状況報告書

中国新出土文献から見る「故事」の変遷と展開

研究課題

研究課題/領域番号 16K16701
研究機関大阪大学

研究代表者

草野 友子  大阪大学, 文学研究科, 助教 (90733402)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード新出土文献 / 故事 / 中国古代思想史 / 国際情報交換 / 中国:香港:台湾
研究実績の概要

1.新出土文献の研究:以前より取り組んでいる北京大学蔵西漢竹書『周馴』の研究成果の中国語版が、中国の出土文献専門の研究機関「武漢大学簡帛研究中心」の学術雑誌『簡帛』の第18輯に掲載されることとなった。
2.研究の整理・紹介:中村未来氏(福岡大学講師)、海老根量介氏(東京大学助教)とともに、2016年から2017年までに日本で発表された新出土文献研究の成果の概要をまとめ、『簡帛』第17輯に発表した。範囲は戦国時代から三国呉の「簡帛」に限り、戦国秦漢全般にわたる研究を草野が、楚簡・秦簡の研究を中村氏が、帛書・漢簡・呉簡・晋簡の研究を海老根氏が担当した。本事業によって、国外の研究者に日本の研究に関する情報を提供することができた。また、自らの研究にも大いに役立つものとなった。
3.著書の刊行:単著『墨子』(角川ソフィア文庫、ビギナーズ・クラシックス中国の古典)が刊行された。本書は『墨子』の抄訳書であり、一般の読者に理解できるように配慮し、『墨子』を篇の順に訳していくのではなく、八つのテーマに分けて再構成した。また、「『墨子』に関わる新資料」の項目を設け、新出土文献の発見が中国古代思想史研究に与えた影響や、上博楚簡『鬼神之明』などの『墨子』に関わる新出の竹簡資料について解説を加えた。
なお、2018年10月から2019年3月まで、産前産後の休暇取得に伴い、研究を一時中断、補助事業期間を2021年3月まで延長した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

産前産後の休暇取得に伴い、研究を一時中断したため。

今後の研究の推進方策

今後も引き続き、新出土文献の「故事」に関わる文献を中心に検討を進める。2018年11月には清華簡の第八分冊が刊行され、その中に含まれている文献についても検討対象としたい。また、安徽大学蔵戦国竹簡『詩経』や「楚史」は本研究とも関連が深いため、公開後すぐに研究に着手したい。
研究成果は、国内外の学術雑誌や学会・研究会等で随時発表する予定である。また、竹簡の保存先や研究機関に赴いて実見調査や学術交流を行い、研究の精度を高めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

産前産後の休暇取得に伴い、研究を一時中断したため、次年度使用額が生じた。本年度は断念した竹簡の実見調査や国内外の学会・研究会参加等のために使用する計画である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 「北大漢簡《周馴》所引《詩》的思想史研究」2019

    • 著者名/発表者名
      草野友子
    • 雑誌名

      『簡帛』

      巻: 18 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「2016-2017日本學界中國出土簡帛研究概述」2018

    • 著者名/発表者名
      草野友子・中村未来・海老根量介
    • 雑誌名

      『簡帛』

      巻: 17 ページ: 307-323

    • 査読あり
  • [図書] 『墨子』2018

    • 著者名/発表者名
      草野友子
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      (株)KADOKAWA(角川ソフィア文庫)
  • [備考] 中国出土文献研究会

    • URL

      http://www.shutudo.org/

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公開日: 2019-12-27  

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