研究課題/領域番号 |
16K16707
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研究機関 | 田園調布学園大学 |
研究代表者 |
江島 尚俊 田園調布学園大学, 人間福祉学部, 助教 (80569913)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 宗教系大学 / 高等教育 / 大学令 / 大学昇格 / 宗教 / 文部省 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究期間全体(3年間)の第1年度にあたる。当初の計画通り、基礎資料収集及び整理作業(①文部省官僚名簿のデータベース化、②大学令関連資料)を行った。①については、国立公文書館所蔵の官僚名簿(明治5年~昭和18年)から必要箇所の写真撮影を行った。現在は、それを元資料にエクセルへデータ入力を行っている。②については、国立国会図書館、東京大学大学院法学政治学研究科附属近代日本法政史料センター明治新聞雑誌文庫、京都大学文書館、同志社大学同志社社史資料センターにおいて、明治末から大正期にかけての高等教育政策関連資料の発掘整理を行った。 ①、②ともに、本研究の全体構想に深く関わる作業であるとともに、これまでまったく整理・解明されていない事象であることから、本年度の作業は画期的な成果を提供可能な基礎作業と位置づけている。本作業を基にした本格的な成果は次年度以降に公表予定である。 なお、本年度においては研究成果の一部を、共編著1冊、論文(単著)3本、口頭発表2回として公表した。共編著は、2017年2月『シリーズ大学と宗教Ⅱ 戦時日本の大学と宗教』(法蔵館)。論文は、2016年12月「どこが宗教を所管するのか―宗教学校所轄問題から宗教行政所管論への展開―」『宗教研究』90(3)、2017年3月「現代日本の宗教系大学と「宗教的資格」に関する調査報告」『佛教文化研究』58、2017年3月「明治期における「倫理書籍」の出版動向と「日本倫理」論の類型」『田園調布学園大学紀要』11。口頭発表は、2016年9月11日「宗教学校の定義を考える―哲学館の非宗教学校申請を手がかりに―」(日本宗教学会第75回学術大会、於早稲田大学)、2016年11月「総力戦体制下における教育・学問・宗教」(平成28年度佛教文化学会第26回学術大会、於大正大学)である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究成果の公表および資料収集と整理について、当初の予定通以上に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、研究期間全体(3年間)の第2年目にあたる。前年度から行っている文部省官僚データベースの完成とインターネット公開、および収集整理した資料の読み込みを行う。それを元に、研究発表及び論文執筆を行なっていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画通りほぼ使い切っており、456円が残額として残った。
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次年度使用額の使用計画 |
文部省データベース構築のためのデータ入力に多くの人件費がかかっているため、今年度残額分を充当する予定である。
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