研究課題/領域番号 |
16K17325
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床心理学
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大里 絢子 弘前大学, 医学研究科, 助教 (80597162)
|
研究協力者 |
斉藤 まなぶ
三上 珠希
小枝 周平
三上 美咲
増田 貴人
坂本 由唯
足立 匡基
高橋 芳雄
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 乳幼児健診 / 早期発見 / スクリーニング / 神経発達障害 / 自閉スペクトラム症 |
研究成果の概要 |
3歳児健診での予備調査を元に、スクリーニングツールおよびカットオフ値の妥当性の検証を行った結果、自閉スペクトラム症(ASD)を含めた神経発達症を有する可能性のある児を抽出するにはSRS-2対人応答尺度とSDQ子どもの強さと困難さアンケートの組み合わせが尺度として妥当で、SRS-2は従来のカットオフ値(48.5点以上)よりも低い、>43.5点(12.2%)とすることが統計学上妥当との結果を得た。2018年4月からはSRS-2で44点以上を示した児を精密検診対象として抽出を開始している。また、直接観察可能な項目を抽出するための自閉症診断観察検査(ADOS)などのデータを延べ150名以上蓄積した。
|
自由記述の分野 |
臨床心理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では3歳児健診において早期発見の精度を上げるのに有用なツールとしてSRS-2とSDQの尺度の組み合わせが妥当であること、さらに統計学的検討によりSRS-2のカットオフ値を従来の値より低く(44点以上)設けることで感度良く神経発達症を抽出できるとの結果を得た。これは、乳幼児健診にて発達障害が疑われる児童の早期発見が勧告されている社会の現状において有用な成果と考える。現在は自閉症診断観察検査や運動検査など本人に直接実施する検査のデータも十分蓄積されたため、今後はさらに保健師等、健診に関わる者が直接観察可能なチェックリストを開発するための素地は整いつつあると考える。
|