本研究の目的は,歯科恐怖症患者に対するインターネットを利用したオンライン認知行動療法を開発し,有効性を検証することであった。本研究では,(1)歯科恐怖症に対するオンライン認知行動療法に必要な構成要素,(2)歯科恐怖症に対するオンライン認知行動療法の作成および適用可能性,(3)歯科恐怖症に対するオンライン認知行動療法の有効性,の3点について実証的研究を行った。本研究の結果,作成したオンライン認知行動療法が歯科恐怖症の改善に有効であることが示された。今後は,本研究によって作成されたオンライン認知行動療法プロトコルが,歯科恐怖症の症状改善のみならず,歯科受診行動を促進できるか検討する必要がある。
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