研究成果の概要 |
4次元トポロジーにおいて, 曲面の各点に対し曲面が対応するようなもの(つまりファイバー束やファイバー空間)は重要な研究対象となっている. 申請者はLefschetz fibration, 曲面上の曲面束と呼ばれるもので, 新たな例を構成した. また, その際に使われる写像類群という代数的な対象について, Dehn twistという元の安定交換子長(Dehn twistの複雑度を測るもの)について, 新たな上界を与えた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
4次元を境にトポロジーの研究は大きく変わる. 他の次元に比べて4次元多様体の全体像はわかっていない部分が多いため, 様々な例を構成することにより全体像の振る舞いを調べようという研究が活発に行われている. 本研究は新たな4次元多様体を構成したり, 4次元多様体に入るLefschetz fibrationや曲面上の曲面束の構造の新たな例を構成したことにより, 4次元多様体の全体像の解明への足掛かりになるものと思われる.
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