研究課題
若手研究(B)
近年の実験技術と解析手法の発展により、強い相互作用をするハドロン系で多くの新粒子が発見されている。新粒子の存在からペンタクォークやテトラクォーク、ハドロン分子といったエキゾチックなハドロン構造が明らかになりつつある一方で、従来の手法では模型に依存しない結果を得ることが困難であった。本研究では有効場の理論と低エネルギー普遍性を利用した模型に依存しない解析手法を駆使し、ハドロン構造の包括的研究とその実験的検証を行った。
原子核理論
少数系の普遍的物理は、相互作用を人工的に制御可能な冷却原子物理分野で近年目覚ましい発展を遂げているが、ハドロン物理学においては未だ十分に活用されてはいない。本研究では格子QCDを用いてクォーク質量などのパラメーターを変化させてハドロン間相互作用を制御し、有効場の理論によりハドロン間相互作用を外挿することで通常のQCDを超えた多彩な物理が展開できることを示した。