研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は,気中,減圧雰囲気などの放電環境を適宜選択して,マイクロ放電による高アスペクト比の微小径深穴加工方法を確立し,マイクロ表面改質(医療用デバイス:微細針/注射針)などへ展開することである。特に,放電加工における加工速度の改善,放電表面改質法における特殊電源・電極工具などの課題解決を試みた。電極工具に対して超音波振動を援用することで,放電加工の課題である加工速度に対して効果が認められた。
放電加工
同一機上で放電環境を自在に変更することが可能となれば,製品を加工機から取り外すことなく仕上げ加工することが可能となり,現在の加工精度より更なる高精度化が期待できる。近年,放電を用いた表面改質法が耐熱性・耐摩耗性に優れた特性を有していることが確認されており,微小径深穴加工を実施した加工穴内面に対して表面改質を施すことで,より耐高熱・耐高圧性が要求されている燃料噴射ノズルの微小径深穴などへの使用用途が拡大し,実用性の面からも社会的意義が大きい。