本研究では、金ドットパターン上に低分子かつ認識・識別能力が高いシアル糖鎖を固定化させたインフルエンザ検出チップを作製した。インフルエンザウイルスタンパク質を用いた検出チップの性能評価の結果、LSPRスペクトルは、1fg/mlのトリインフルエンザウイルス(H5N1)を滴下することにより、高波長側にシフトする。一方、ヒトインフルエンザウイルス(H1N1)については、1000倍の1pg/mlを滴下した場合であっても、ほとんどシフトしない。この結果、開発した検査チップは、PCR法と同等の検出感度での検査を10分程度で実現可能であることが明らかになった。
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