電力ネットワークの制御に関するこれまでの研究では,各発電機の制御器を「個別に」設計・実装することが主に考えられていた.しかし,発電機の数が多い場合,このような方法を用いると,制御器の設計・実装に多大な時間と労力がかかってしまう.一方,本研究で構築したスケーラブル制御の枠組みには,1つの制御器を設計するだけで全発電機の制御器が得られる,各発電機に対して異なった制御器を組み込まなくてよい,といった利点がある.そのため,本研究の成果は,大規模な電力ネットワークの制御器の設計・実装にかかる時間と労力の削減につながるものと期待される.
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