高性能のBe2Zr混合粉末を焼成することによって合金化し、目標であるBe2Zr単相試料の試作に成功した。水素吸蔵量は、水素圧力13Mpaで約0.41wt%という結果が得られた。しかしながら、表面に酸化膜が形成されていることから、水素吸蔵能が低下されることが確認された。水素吸蔵特性の改善のため、Zrの一部をCoに置換し、同等な条件で試料を合成し、水素吸蔵量を測定した。しかしながら、Co添加量が増加することにより、Co2Zr及びCoZr化合物の形成されるとともに水素吸蔵特性が低下することを明らかにした。この低下は、低水素吸蔵能の有すると知られているCo2Zrの増加に起因すると考えられる。
|