本研究ではスフィア形成DU145のNK細胞攻撃回避に関わる遺伝子を同定し、その遺伝子がどのように制御されているかを検討した。スフィア形成DU145はNANOGを高発現していたことから、NANOG過剰発現DU145を樹立した。NANOG過剰発現DU145はICAM1の発現を低下させることでNK細胞からの攻撃を回避していることが明らかとなった。更に、スフィア形成DU145に見られるNK細胞攻撃回避機構はICAM1過剰発現によって消失した。したがって、スフィア形成DU145はNANOG高発現によってICAM1発現低下を誘導し、NK細胞からの攻撃を回避していることを明らかとした。
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