以前より2型糖尿病薬メトホルミンのCD8T細胞の機能調節による抗腫瘍作用を報告してきた。本研究課題ではその分子メカニズムの解明を目的とした。本研究では、CD8T細胞のAMPK分子の活性化がその抗腫瘍作用に重要であることが明らかになった。また、メトホルミンによるAMPKの活性化はCD8T細胞のアミノ酸トランスポーターの発現を促進すること、TCR刺激後のCD8T細胞の好気的解糖系を促進することが明らかになった。以上の結果は、メトホルミンの抗腫瘍作用にはCD8T細胞の代謝制御が必須であることを示している。
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