本研究の目的はユビキチン化を介して積荷分子のエンドサイトーシスを制御するE3ユビキチン化酵素Nedd4Lの活性化機構の解明である。その鍵となるエンドサイトーシス小胞の役割とアダプター分子ARRDC1の関与を調べた。まず、ARRDC1が細胞膜のリン脂質に結合することを示し、そのリン脂質特異性、リン脂質結合領域を規定した。これらの情報を元に、試験管内でNedd4Lの活性化モデルを再構築した。その結果、Nedd4Lが基質分子をユビキチン化する際に、ARRDC1とエンドサイトーシス小胞に結合して活性化することを明らかにした。
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