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2018 年度 実績報告書

植物オルガネラの統合的フェノーム解析技術の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K18562
研究機関東京大学

研究代表者

朽名 夏麿  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任准教授 (70578559)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード植物細胞 / オルガネラ / 細胞骨格 / 顕微鏡画像 / 画像解析
研究実績の概要

これまでに引き続き、デスクトップ型明視野・蛍光顕微鏡、蛍光顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡など複数の撮像系を用いて、各種オルガネラ・細胞骨格の画像データを収集した。材料には主としてタバコ培養細胞BY-2ならびにその形質転換体を用いた。さらに、シロイヌナズナの子葉表皮に存在する孔辺細胞を対象として、細胞膜および葉緑体についても本年度は収集対象に加えた。このうち葉緑体については突出したチューブ構造であるストロミュールについて、開発している画像処理ソフトウェアの教師付き学習モデルに基くパターン認識機能が自動的かつ効率的なフェノタイピングに有効であることを確認できた。これによりストロミュールの出現頻度の推移や、出現を増減させる培養条件の探索を幅広い範囲で実施できた。また、昨年度に引き続き、細胞の蛍光像から得られた細胞内構造の時空間分布を学習用データならびに検証用データとして、表層微小管の動態をシミュレートするソフトウェアを開発し、細胞分裂後の表層微小管再形成過程について、顕微鏡下に観察される実際のようすを再現できるか検討する数値実験を続行した。そのために、従来の細胞学的アプローチで活用されてきた細胞骨格系に関する定量的パラメタ(密度、平均長、配向角度の頻度分布など)を、計算機により模擬している仮想的な "細胞" からも測定するための実装を行った。また、実際の細胞と、仮想的な "細胞" との比較をフィードバックしてシミュレーション条件を再調整する手続きを追加した。
なお、本研究で開発を行なっている画像解析システムの基礎となっているソフトウェア群については今後も画像解析関連企業等との協力下に改良を続け、アップデートと無償での提供を続けていけるよう体制を整備した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] IMACEL: A cloud-based bioimage analysis platform for morphological analysis and image classification2019

    • 著者名/発表者名
      Shimahara Y, Sugawara K, Kojo KH, Kawai H, Yoshida Y, Hasezawa S, Kutsuna N
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 14 ページ: e0212619

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0212619

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Quantitative evaluation of stromule frequency at hourly intervals in Arabidopsis stomatal guard cell chloroplasts.2019

    • 著者名/発表者名
      Shimahara Y, Kutsuna N, Hasezawa S, Kojo KH.
    • 雑誌名

      Cytologia

      巻: 84 ページ: 31-35

    • DOI

      10.1508/cytologia.84.31

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ROSA26 reporter mouse lines and image analyses reveal the distinct region-specific cell behaviors in the visceral endoderm2018

    • 著者名/発表者名
      Abe T, Kutsuna N, Kiyonari H, Furuta Y, Fujimori T
    • 雑誌名

      Development

      巻: 145 ページ: dev165852

    • DOI

      10.1242/dev.165852

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Enteroendocrine peptides can regulate insect feeding behavior via controlling intestinal contraction.2018

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Sumihiro, Kutsuna Natsumaro, Nagata Shinji
    • 学会等名
      Asia and Oceania Society for Comparative Endocrinology Intercongress
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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