研究成果の概要 |
魚類造血の分子機構の解明を目的として、コイにおける全ての血球系列の造血を制御する因子の同定を試み、それらの役割を明らかにした。TPOは栓球前駆細胞のコロニー形成を促す栓球造血因子であることを示した。コイから4種類のG-CSFパラログ分子を同定し、それらは単球および好中球の造血因子として働くもの、好中球特異的に造血・遊走・活性酸素産生能などを亢進させる因子として働くものなど機能分担されていることを明らかにした。さらにコイ好塩基球の造血を促す新規サイトカインを同定するとともに、Kit ligandやCSF-1, IL-7, Notch ligandなどの相同分子を同定した。
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