遷移金属錯体は高価であるので、古くなった金属錯体(エージング金属錯体)の有効利用はグリーンケミストリーの観点から重要な研究課題である。本研究課題では、エージング金属錯体の有効利用と新規反応性開拓研究を両輪として研究を実施した。潮解性のルイス酸が2-ヒドロキシインドリンを基質とする脱水型Mannich反応を促進することを見出した。非水条件に比べて、含水溶媒中の方が反応が円滑に進行することがわかった。すなわち、新品の金属錯体に比べてエージングした金属錯体の方が高い反応活性を有することがわかった。本反応を利用して、ビスインドールアルカロイドiheyamine Aの短工程合成を行なった。
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