日本産シソ属植物には十数種類に分類されるさまざまな精油型がある。本研究では、シソ属植物の精油成分の生合成が遺伝的に制御されていることから、遺伝的に純系を維持した植物体を用いて、それらの遺伝子発現パターンを比較することで、精油成分の生合成に関わる酵素遺伝子を同定することを目的とした。シソを基原とする生薬ソヨウの品質に重要な化合物であるペリルアルデヒドの生合成に関わる酵素遺伝子を同定した。この酵素はシトクロムP450であり、リモネンを基質にペリルアルコールを生成し、さらに酸化することでペリルアルデヒドを合成した。
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