アリルアルコキシベンゼン類のオイゲノール、メチルオイゲノール及びエストラゴールを投与したラット肝臓では、変異原性の有無にかかわらずPP2Aのリン酸化と細胞増殖活性の上昇が認められた。また、DNAマイクロアレイの結果、細胞増殖活性に関連する遺伝子(Mybl2及びE2f8)の発現増加が3剤に共通して認められたことから、肝細胞の増殖活性の上昇はアリルアルコキシベンゼン骨格に起因する可能性が示唆された。一方、PP2A阻害剤が突然変異誘発性に及ぼす影響を検討したものの、今回の実験条件下において顕著な影響は認められなかった。
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