喘息と慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の両方の臨床症状を有する、喘息・COPDオーバラップ (ACO) は、症状が悪化しやすいとされ、その原因の解明と適切な診断基準の構築が求められた。本研究は、臨床症状に加え炎症細胞の詳しい解析により、喘息とCOPD両方の特徴を有するサブタイプの特定に成功し、ACOの診断モデルを構築した。さらに、ACOの診断において血液中のペリオスチンとYKL-40を組み合わせて測定することの有用性を示した。また、喘息およびCOPD患者における増悪因子の解明においては、喘息の炎症病態に関わる誘導型一酸化窒素合成酵素の遺伝子型が喘息の増悪因子となることを明らかにした。
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