硫酸抱合エストロゲンは、細胞膜に発現する種々の有機アニオントランスポーターによって細胞内に輸送される。硫酸抱合エストロゲン自体はエストロゲンレセプターに結合できないため、細胞内でsteroid sulfatase (STS)により硫酸抱合が外される。しかし、STSは小胞体膜の内側に活性部位を有しているため、その生理活性の発現には硫酸抱合体を小胞体内に運ぶ必要がある。今回、その役割を担っているsteroid sulfate transporter 1 (SST1)の同定に成功した。SST1は甲状腺ホルモン等により阻害されることから、これらにより機能が制御される可能性があることが分かった。
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