先行研究によりTmem100が胎生期の心血管形態形成において必須であることを示していたが、その分子機能や発現制御機構は未だ不明のままであった。本研究では、Tmem100遺伝子上流および下流約200kbの染色体DNAを含むBACクローン2種類を用い、大腸菌内相同組換えにより作成したLacZレポーターのトランスジェニックマウス胎仔における発現パターンを解析した。その結果、胎生期血管内皮発現に必要十分な新規エンハンサーを同定し、活性を制御する転写因子も複数絞られてきた。この領域はヒトにおいても高く保存されており、マウス、ヒトのTmem100エンハンサー領域を同定できたと考えられる。
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