ネフローゼ症候群は血中タンパク質が尿中に排泄される病態の総称であり、治療手段が限られる難治性疾患である。腎糸球体のポドサイトはスリット膜という細胞間接着装置を形成することで、糸球体濾過機能を担っている。ネフローゼ症候群では、このスリット膜の喪失によって血中タンパク質が尿中に漏出すると考えられている。一方ネフローゼ症候群では、スリット膜とは別の細胞間接着装置タイト結合が新生することが知られているが、その詳細や病理学的意義については不明である。そこで代表者らは、ネフローゼ症候群ポドサイトに異所性発現するタイト結合分子を新たに同定し、新規診断マーカーとしての有用性を検証した。
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